今月11日からスタートの企画「POWER SPOT -DOUBLE EXHIBITION-」の出展アーティストの一人ネイト・ジョルジオ画伯にスポットをあて、今回の彼の作品について少しご紹介をさせて頂こうと思います。
現在、アメリカハリウッドにアトリエを構えるネイトは、ちょっと聞きなれない名前にも表れている通り、イタリア系アメリカ人です。とはいえ、イタリアに住んでいる訳ではなく、ネイト・ジョルジオ画伯はずっとアメリカ暮らしのアーティスト。
しかしながらご本人曰く…「僕にはイタリアの血が流れているからか、たまにイタリアには行かなきゃならないと感じるのさ。特にベニスにはね…。」と。
アート業界に華々しくデビューしていった過程の中には、今は亡きマイケル・ジャクソンという超有名人なしには語れない歴史があります。
そう、もともと彼は風景画家ではなくポートレイターでしたから。マイケル・ジャクソンに見初められ、全盛期の「BADツアー」に同行し、多くの作品を手掛けました。勿論、その当時の有名アーティストは数多く手掛けています。例えば、「マドンナ」「プリンス」「デヴィットボーイ」「ザローリングストーンズ」。もっと古くは、「マリリンモンロー」「エルビスプレスリー」「ビートルズ」などなど…。斬新で表現力のあったネイト・ジョルジオ画伯は、アルバムのジャケットや本などでその作品を披露することが多かったようです。
そして今…。
大切な友「マイケル・ジャクソン」を失ったネイトは、しばらく制作には熱が入らなかったようです。しかし、世界では亡くなったマイケル・ジャクソンの功績を何とか形に残そうとしたり、引き継ごうとしたり、様々なアーティスト達が協力しながらもどこか競うように、行動に移し始めました。
ネイト・ジョルジオ画伯もその一人です。彼はアーティスト。しかも音楽ではなく美術に特化したアーティスト。まさにネイト・ジョルジオ画伯にしかできない「何か」を模索しながら作品制作を進めているように感じます。
クインシー・ジョーンズは今の画伯にとって最も欠かせない人物の一人かもしれません。クインシーの・ジョーンズのNEWアルバムはチェックされましたか?あのCDの絵柄の一部はネイト・ジョルジオ画伯が手掛けています。そしてマイケル・ジャクソンの追悼本の挿絵もネイト・ジョルジオ画伯が手掛けています。
ここ数年、ネイト・ジョルジオというアーティストは画家として思い悩んだり、、、というレベルの問題ではなく、「人」として「大切な人」を失うという大きな壁にぶつかっていたのかもしれません…。こればかりは、我々ではなく、本人にしか感じられない何か…なのでしょうが。
そこで、心機一転、再度アーティストとして目覚めたネイト・ジョルジオ画伯がチャレンジしたのが、新シリーズでした。数が非常に限定されていますから、正直ご覧頂けなかった方の方が多いかもしれません。そこには、美しい「光」と「色」が画面いっぱいに広がっています。今までにない色が使われたりもしています。画伯はエアーブラシをよく使用し、また得意としています。以前に比べ、スキルアップもしているようです。
今回は、それらの新シリーズも超え、さらに新しい観点で作品を制作し届けてくれました。今回のKEY(カギ)は、「POWER SPOT」です。同時に出展したスティーブ・ホールマーク氏と素晴らしいコラボレーションだと感じます。今はそんな特別な空間のギャラリーです。
限られた作品点数ではございますが、目で見て感動、そして肌で感じる感動、ギャラリーは昼間の明るさと夕方以降のライトアップでは表情も異なりますので「長居…」が前提ですね。詳しいお話は、ギャラリーにて。