本日より、キム・ソングン画伯が生涯のテーマとする「セサンバクロ」シリーズ の作品解説をさせて頂きます。
セサンバクロとは、韓国語です。意味は「日常の向こうへ」と訳しました。もともとは、「セサン」が「今、現在」という意味。「バクロ」が「向こう側」「今とは別の時間や場所」のような意味を持ちます。そこで、日本語にした際、違和感のないよう、「日常の向こうへ」と表現させて頂くことになりました。翻訳って、非常に難しいものですね…(;^_^A
そのセサンバクロシリーズは、キム・ソングン画伯のテーマであることは、フジムラコンテンポラリーアートのホームページでも複数回ご紹介させて頂いていますが、その原点となった作品が10作あります。
今日からその10作品ついて、ひとつひとつご紹介したいと思いますので、10回のブログを続けて楽しんで頂ければ幸いです!!まずは、第一章。セサンバクロシリーズ「現在ーいまー」です。
今から始まるこのストーリーの主役は、あなた自身です。
手を止めて、足を止めて、空を見上げてみてください。
そして、その目をあなた自身の心に向けて、静かにそっと覗いてみてください。すると、日常の生活の中に、あなたのこれまでを振り返るトビラがあり、その中は静けさと暖かさと優しさに包まれています。さぁ、そのトビラの向こうへ…。
作品をご覧頂いた際、ふたつの世界が存在するのがお分かり頂けると思います。ひとつは、そう今のあなたの目の前に広がる世界。もうひとつは、あなたの考える、想像する、振り返る、想いを寄せる世界…なのでしょうか。
2本の白樺の木に挟まれた世界は、あなたを誘う特別な世界かもしれません。『日常の向こうへ ―デペイズマンの世界―』は、4月29日(水)まで開催します。