前回のスティーブ・ホールマーク特集のブログにてご紹介した『フジムラコンテンポラリーアートとスティーブ・ホールマークとの出逢い』編はお楽しみ頂けましたでしょうか?
今日は、彼の工房や制作の様子をほんの少しだけお届けしたいと思います。大変重要な写真など…本当はお見せできない程の物かとも思いますが、今回は来日展★という特別な機会ですので、一部だけ…!
アメリカのアリゾナ州セドナという彼の町は、世界でも有数のパワースポットです。
アリゾナという町の名前を聞いた時に、カラカラに乾いた大地、赤い岩や大きなサボテン、ずっと向こうまで続く地平線…そんなイメージを想像できた方は、正解です!詳しいこの特別な大地については、次回のブログでご紹介させて頂きます。
スティーブ・ホールマーク氏は、このオブジェを自分の住むセドナの大地から入手しています。セドナが特別な場所…全米で一番美しい町とも言われるこの場所で、彼の使用する木材の入手が困難なのは意外!と思われても仕方ありませんね。
しかし、それが真実なのです。
真っ赤な大地が続くその果てに現れる森。その中からスティーブ・ホールマーク氏は生命の終わりを迎えた木を伐採してきます。それが、このブログの最初に掲載した写真です。木を伐採する日…実は数日、その木の付近でキャンプし、その木と対話すると言います。そこでスティーブ・ホールマーク氏自身が納得した木だけが、選ばれ、切り倒され、運ばれるのです。
木は、切り倒されて、今まで根を張り表面の木の皮で圧縮されていたものが取り除かれ、切り株となった途端、「圧」から開放され、「パンッ」と激しい音を立てて弾けるのだそう。
大きく裂けた切り株は使い物にならないのだそうです。自然との対話であると同時に、闘いでもあるのです。
一部の工具やアトリエの写真を掲載させて頂きました。ここに掲載されている工具、機械などは、一般的に市販されているものではなく、彼のオリジナルに改造されたものだそうです。
工夫に工夫を重ねた結果…今日に至るのだと。口数の少ない彼が、私達を信用してくれた結果、見せてくれた貴重な写真たちです。
色付けされたもの、色付け前のものが陳列されています。まずは、ここまで勝ち残る(形が残る)ことですら、至難の世界なのです。この特別な機会に感謝し、皆様には実際の作品をご覧頂きたいと思っています。
4月に始まったこのスティーブ・ホールマーク展には、20点以上の歴代の作品が陳列されています。フジムラコンテンポラリーアート始まって以来のイベントとレイアウトです。この圧倒されるような力強いギャラリーに足を運んで頂ければ、皆様もセドナの大地・自然を感じることが出来るでしょう。
貴重な機会、お見逃しなく。