楽しいベトナムツアーブログはお楽しみ頂けておりますでしょうか?海外のお話は興味深いものがありますね。特に現地に足を運んだ方は、本物の「生」の声を伝えて下さいますので、面白さも120%かと思います。
本日は、フジムラコンテンポラリーアート海外ツアーに初めてご参加頂いたお客様のレポートです。博識な面を随所に感じさせる豊かなレポートですので、どうぞ最後までお楽しみください!!!
ほぼ予定時刻にベトナム空港に到着した。観光人気が急上昇中ということで日本人も多いらしい。当日も我々の成田便のほかに大阪、名古屋の便が到着していた。そのせいか(?)荷物の受取に1時間あまりのロス。
やっとのことで空港ロビーで現地ガイドのクウォンさんと合流。イケメンの好青年。一行はバスに乗り込み、一路ホテルへ。バスの中ではベトナムの基礎知識を簡単にレクチャーを受ける。こんにちはは『シンチャオ』というらしいが朝も昼もシンチャオで良いらしい。通貨はドン。バス内でとりあえず1万円を両替してもらうと200万ドンとなった。200万と言われるとなんだか得した気分。
1時間あまりバスに揺られて夕刻にホテルへ到着。しばし休憩を挟んで、ハノイ名物の水上人形劇の観劇へ。
外国人向けの分かりやすいプログラムという触れ込みだったが、予備知識ゼロではストーリーが分からず楽しさ半減。水や火薬を使った演出やスピーディな人形捌き、生演奏による民族音楽は良い。
夕食ではチキンのフォーを食す。締めで出たココナッツミルクで炊いたご飯は少し甘め。その後、半数程は、クウォンさんの勧めもあって、マッサージへ。80分で60万ドン、日本円で3000円ほどと格安。旅の開放感・高揚感から私も参加し、若い力に元気をもらう。
2日目は市内観光。9:00にホテルを出発し、最初に向かったのはホーチミン廟。現在のベトナムの建国の父。没後、独立を宣言したこの地に廟が建てられ、中に遺体が安置されている。永久保存処置を施され、眠っているかの状態で。好天の日曜日ということもあって、既に長蛇の列が。
80分待ちということだが、今を逃すと今回の旅ではチャンスがないとの事。覚悟を決めて列の最後尾へ。ゲートを抜けると、長い行列のあちらこちらに沢山の衛兵が配置されており、周囲に見とれて列を乱すと、注意を受けてしまう。廟の中は更に厳粛で私語厳禁な感じ。4人の衛兵に囲まれた遺体を、立ち止まることなく眺める。
外に出て、少しホッとした我々は、廟をバックに記念撮影。その後、ガイドのクウォンさんより、ホーチミンについてレクチャーを受ける。ちなみに、亡くなったのが1969年の9月2日ということで、私の産まれる僅か3日前の事らしい。
その後は同じ敷地内に在る一柱寺を訪れる。ここは、その名のとおり一本の柱に支えられた寺が池の中に建っているというもの。
バスに戻り、次の目的地へ。訪れたのは、鎮武觀というお寺。ここは11世紀頃に造られた道教の寺院で、ハノイの都を北方の敵から守った玄天上帝が祀られている。(注:北神を表す玄武は脚の長い亀で蛇が絡みついている形でもされることが多いが、そのせいか、この後もあちこちで亀を見かけることとなった)。
山門を潜ると大きな木が木陰を作っている。10mはあると思われるその木はなんとマンゴーの木!見たことは無かったが、2~3m程度の木を想像していたのでビックリ!
境内では少林寺拳法っぽい稽古をしている。トイレ休憩を兼ねたシルク店でのショッピングを挟み、次にやって来たのは文廟または孔子廟。その名のとおり孔子が奉られている。学問の神様ということらしいが、日本で言えば太宰府天満宮みたいなものだろうか。
廟の内外には沢山のアオザイを着た若い女性がおり、あちこちで写真に撮られている。なんでも、卒業祝いの記念撮影的なものらしい。確かに廟内に入って周りを見渡すと、卒業生っぽい格好の子があちこちに。中には集団で帽子を投げ上げてるグループも見られる。
昼食に牛肉のフォーを食し、午後一はベトナムの民族資料館へ。まもなくして、建物の前にバスが到着するとなんと門が閉まっている。休館日?と心配してると、どうやらまだ昼休みだったようで、程なく開門。
黄色い外観の建物に入るとまずベトナムの大きな地図が。ベトナムにはなんと50以上(!)の民族がいるらしい。そして館内には、原始からのベトナムの歴史を現す物が展示されている。時に仏教の、時に道教の、そしてヨーロッパの影響を受けて現在のベトナムへと繋がる。ベトナムの歴史は独立への歴史でもあるようだ。
博物館のあとはホアンキエム湖へ。神から授かった剣を亀に化身した亀へ返還したことから、ホアン=還、キエム=剣、湖、と名づけられた湖。そして、フク橋という紅い橋を渡り玉山祠へ。祠の中には、近年に発見された推定年齢4-500歳の大きな亀の剥製が展示されていて、この伝説をより印象深いものにしています。
そして、玉山祠 から直接歩いて市内観光の人気上位、旧市街へ。道路を挟んで両側に2、3間くらいの間口のお店がびっしりと連なっている。ハノイの旧市街は、「ハノイ36通り」とも呼ばれていて、ハノイに都が置かれていた頃から栄えていた地域だそうです。今は保存地域として、許可なく取り壊しや建て替えができなくなっていますので、まさに古い街並みが保存されている地域とのこと。
「カオス」という言葉がしっくりくるような、兎に角刺激的な場所。人、物、バイクがあふれていて…生活感が溢れている。ぼーとしてたらバイクに引かれそうだし、スリや泥棒にも注意が必要らしい。はぐれてはいけないと前を歩く仲間の背中を追いかけていると、ゆっくりとお店を覗いている暇はない。このままでは、一軒も店に入ることなく終わってしまいそうなところで、ギャラリーを発見。折角アート繋がりで縁ができた者達のツアー。ここは一つ、現地のアートに触れてみようということになり入店。
すると入ってすぐのところに、何処かで見たようなものが。それは、文廟の外で路上で販売していたクラフトアート。2つに折り畳まれたカードを広げると、飛び出す絵本よろしく切り紙の立体作品が現れるもの。文廟でも、10分以上足を止めていた気がするが、ここでも半数以上が食いつく。
絵画が置いてあったのは階段を上がった2階。風景画や抽象画など作風が異なる数名の作家の作品を取り扱ってる様子。比較的大きな作品が多かったせいもあって、作家名は分からないが勢いのある作品も見受けられた。しかし、高額な上に大きさもそれなりなので、当然ながら見るだけに。旧市街を後にして、一旦ホテルへ戻り小休止。
夕食までの空き時間にホテルの近くを一人で散歩に出て見る。初めての海外での一人歩きは夕暮れという時間帯の事もあって、ちょっとおっかなビックリ。普通に歩道を歩いていても、数十秒おきに後ろが気にかかり振り返ってしまう。道路を横切るタイミングも一歩躊躇してしまう。歩くのに少し慣れて写真を撮ろうと立ち止まるのはやはりチョット慌て気味にシャッターを押してしまう。
しかし、何気ない街の風景が旅行という非日常になることで何故か気になるものになるのはどうしてなのだろうか?レンガ造りの旧い街並みと何処かヨーロッパの影響を感じてしまう外装には郷愁のような思いを感じてしまう、ような気がする(笑)。
夕暮れ刻、徐々に街灯に火が灯る。心細さも増し、ホテルへの帰路は自然と足早になっていた。夕食は紅川沿いの少し郊外へ。街灯が少なくなってきたあたりで不意にバスから降りるようにとのアナウンス。バスを降りて、数分歩くとクリスマスイルミネーションのごとくライトアップされたアーチが見えてくる。中に入ると一見南米風の内装の小洒落た店内。昨日の夕食、今日の昼食そして、夕食とベトナム料理を食したが、どれも美味しく、口に合わないものは一つもなかった。
ベトナム3日目、最終日。朝7:00にホテルをチェックアウト。今日は今回のツアー のメインであるハロン湾へ向かう。ホテルから3時間くらいかかる上に、欲張りなFCAスタッフが是非、バッチャン村に行きたい!ということで、当初の予定より更に出発時刻をはやめてのこの時間となった。
それでも、元気なツアー参加者は全員が遅れることなく定刻前にロビーに集合。かくいう私も興奮のせいかあまり眠れず、夜中にたびたび目が覚める。しまいには5:00過ぎに起き出して朝の散歩に出かけた。しかし、あたりはまだほの暗い。昨日の夕方以上に暗い。カメラを片手に緊張しながらホテルの外へ歩を進めるが、結局ホテルの周囲を一回りして戻ってしまった。月曜日の朝ということで朝早くから街は賑わい、バイクも多い。市内では、店先で朝食をとっている人達をたくさん見かける。聞くと、ベトナムでは奥さんが朝食を準備することは少なく、家族そろって朝から外食が多いという。
この移動中のバスの中から、今回のハノイ初訪で凄く気になっていた事の答えが目の前に飛び込んできた。その疑問とはビルとビルの間がほとんどなく密集して建物が建っている、という事である。今の日本では隣地境界に接して建物を建てる事はまずない。さて、建て替え中と思われるそのビルは、なんと両隣のレンガ壁に直接梁が架けてあったのだ。テラスハウス、いわゆる長屋づくりとも呼ばれるもので、壁を共有する複数の建物が連続した形式だ。ともに地震が少ない欧州でも見られるが、れんが造りである事も相まって欧州っぽさを醸し出しているのだろう。
すっきりした気分の中でバスはバッチャン村に到着。まずはツアー会社が契約しているという窯元へ。即売所をしばし眺めた後、奥の作業場を見学させて頂く。まだ朝早い時間のせいか、残念ながら作業風景はほどんど見る事ができなかった。場所を移して今度は観光客をターゲットにした窯元兼、販売所へ。こちらでは絵付け等の作業風景も見る事ができた。下書きも何もない器に迷いなく筆を入れる姿はさすがと思わせるものだった。
さあ、いよいよ今回の最大の目玉、世界遺産ハロンへ。クルージングの船着き場があるのはなんと個人所有の島らしい。スケールがでかい!!ライフジャケットを着用して船に乗り込むグループを横目に、我々は2階デッキがあるアンティーク調の内装の別の船内へ。
船内では新鮮な魚介をメインとしたシーフードに舌鼓を打つ。その後デッキに上がりハロン湾の奇岩に目を見張り、急遽追加した鍾乳洞を訪れた…はず。
誠に残念ながら私はランチで頂いた白ワインを少し飲み過ぎたようで、その記憶があまりない。自分のカメラにも、スタッフのカメラにもしっかり写っているところを見るとそれなりに満喫しているようなので良しとしよう。
バスでハノイ市内へ戻り、バイキング形式の夕食をとり空港へ。初めてづくしでいろいろと不安もあったが、これで私の3日間の初海外は終わりを迎えた。藤村社長をはじめ、FCAスタッフにはいつも刺激を頂いているが、今回も大変貴重な経験を出来たことに感謝してレポートとします。
本当に、文学者のような素敵なレポート有難うございました(U. U”) カメラもご趣味のお客様にとっては、これらの美しい風景、神秘的な世界遺産など、撮影の楽しみも多分にあったのでは?とお察しします。尚、このお客様撮影の写真を1冊の小冊子にまとめたものが、ギャラリーにございますので、もしもご興味のおありの方がいらっしゃいましたら、スタッフまで、お声をかけてください!!このレポートが書けるお客様だからこそ、 作れる写真集だと思います!