(油彩画)ビションフリーゼのもじゃるまる君を描いたペット肖像画の完成事例
今回ご紹介するペット肖像画の完成事例は、油彩画です!
そしてモデルとなった犬の色は“白”。
色や模様を考えると簡単そうに思えるかもしれませんが実際はその逆。“色が白い動物を描くむずかしさ”についてもご紹介していきます。
【油彩画】ペット肖像画のご注文
お客さまの“ウチの子”は、真っ白なふわふわヘアーがぜいたくな、ビションフリーゼのもじゃるまる君!
このもじゃるまる君、ペット肖像画製作所を運営するフジムラコンテンポラリーアートの会長犬じゅんが通う、横浜元町の老舗トリミングサロン「ドッグケアハウス元町」の看板犬でもあります。
ドッグケアハウス元町のトリマーさんは、
「今やビションフリーゼは多くの方が飼う犬ですが、数年前までは少し高級でマイナーな犬種。よってお顔を真ん丸にカットする技術など、特殊な技能を身につけないとトリミングそのものがお受けできない時代もありました。」
「もじゃるがいることで、ビションフリーゼ特有のヘアカットの楽しみ、何より美しさやかわいらしさを多くの方に目にしていただけるといいな…(とは言いつつも、もじゃるはそんなオシャレキャラではないのですが…)」と当時、談笑されていました!
ペット肖像画製作所で打ち合わせ
絵画の世界で「白」は支持体(紙やキャンバス)そのものの色です。
つまり、“白い支持体の上に白いモチーフの動物を描く”ということは、シンプルに考えて実は非常にむずかしいことなのです。
また、支持体の上に直に絵を描くのは、水彩や油彩ではありえません。基本的には下塗りをしてベース作りを行い、しっかりとした下地の上に描画していきます。
ただ…その下塗りも多くは「白」なのです。
ということは、真っ白の犬や猫の肖像画を完成させようと思うなら、背景に色を添える。あるいは陰影をつける。など、白い毛が前面に打ち出されるような作家の技術含めた創意工夫が必要だということです。
これは、まさにアーティストの腕の見せ所です。
試行錯誤の末に写真を選定
いよいよ写真撮影・選定をしようとした際にぶつかった壁が、毛並みの豊潤さでした。
フッサフサのまんまるヘアは抜群に可愛いのですが、お目目がどうしても毛の中に埋もれてしまうという問題。
ワンちゃんの瞳には飼い主さまを釘付けにする魅力がいっぱい!ですので、やはり作品化する際のお写真は、目がはっきりまんまるに映った方が良いとスタッフもおすすめしています。
また、ビションフリーゼ特有の真っ白な毛を正しく白く撮影するには屋外が良いと、公園などで挑戦しましたが、眩しいと、これまたお目目が細くなってしまう。
結果、明るい日差しが届くお部屋の中で撮影したお写真をベースとすることに決定しました。
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【油彩画】ペット肖像画の完成
油彩画アーティストnori先生による初のビションフリーゼ制作は、想像以上に大成功したように思います。
スタッフも、お客さまも驚く出来ばえだと感じています♪
冒頭に触れた白いキャンバス地に、白い犬。奥行きや遠近感を色で表現しにくい純粋な真っ白の毛並み。
しかしながら、白い絵の具だけを塗り重ねても、立体感やふんわり感は出ない訳ですので、白に他の色を混ぜながら、遠近感や立体感、影にプラスして毛並の層を作りつつも、白に他の色を混ぜれば混ぜるほど増す濁りを起こさぬよう留意して混色いただいた結果だと思います。
アーティストからのメッセージ
油彩画の特徴として、重ねた絵の具の厚みは生まれます。これは他の画材と最も異なる点ですね。
また重ねた色がどう相乗効果を生むのか?上手く予想する必要があります。
これらの特性をどう生かすか?は毎回の制作時の課題です。
ワンちゃんを描かせていただくとき、犬種による毛並みの違い、特別にこのもじゃるまる君はカーリーだけど、全体がふんわりしていますね。トイプードルとも違う毛質、ふんわりで毛がしっかり立ちあがっているようなボリューム感を重い油絵具で演出するとしたらどうすべきか?
また、白さが鮮明なワンちゃんですから、下地作り後のベースカラーは影にあたる茶系で着色。ここで光と影の凹凸感を下支えしています。
可愛いと感じていただけたなら、何より良かった!ホッとしました(*^▽^*)
自分の作品を自分で見ても客観性が弱いので、なかなか良し悪しが決まらないのですが、こうしてワンちゃん(今回はもじゃるまる君)を一番よく知る飼い主さまから“可愛い”と言っていただけると、本当に嬉しいですね。ありがとうございました!
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作品完成後にいただいたお客さまの声
とても優しく温かみのある作品で、まるで生きているかのような立体感と表情に、すごく感動しました!
どうやったら、こんなに描けるんでしょうね?すごい!
その画家さんの持つ技がフルで発揮されて、こうなる訳ですよね?実際、画家さんには、直接、もじゃるには会えない中、写真からだけの情報でここまで描けるって、やっぱりすごい!が一番ですね。
担当スタッフからのメッセージ
ビションフリーゼはフランスの犬種と耳にすることが多いのですが、実際のところは14世紀頃スペインで誕生しており、その後、改良され人気が広まった地域がフランス・ベルギーだそうで、当時は貴族を中心に愛されたまさに「愛玩犬」です。
余談ですが、歴史を振り返ってみた際に、肖像画はおおむね貴族・王族の方々の権力を象徴するものとして制作されてきました。
ですが、時代が進むにつれ、前回の完成事例(水彩画りりぃちゃん)でご紹介したカンバセーション・ピースのように、家族や分かり合える人々の日常の姿を飾らずに描くものが登場し、その中には多くの愛玩犬が描かれています。
このビションフリーゼも有名な肖像画がありますので、ご紹介させていただきます。
スペインの画家フランシスコ・デ・ゴヤによる《白衣のアルバ侯爵夫人》という肖像画作品。
彼女から醸し出される気品、美しさなどと合わせて鑑賞すると、足元の小さなビションフリーゼがとても大切な存在だと気付かされます。
しかし、今とは異なるビションのヘアカットを見ると、愛玩犬として発展していくトリマーの存在をも想像してしまいますね。
数百年もの間、犬を好んで飼う人々は、その姿を肖像画として残したい、あるいは部屋に飾り愛でたいと願い、憧れ、プロのアーティストに依頼し続けています。その昔、それは権力と財力のある貴族だけの楽しみでしたが、現代では私達一般人にも浸透してまいりました。そこには、今も昔も変わらない犬への愛がある…ただそれだけだとも感じます。
ペット肖像画製作所に所属するアーティストは、写実にこだわり、あるがままの“ウチの子”を描くことに徹しています。
ですが、飼い主さまだけが知る愛犬の特徴やそこに秘めたい想いは、すべて我々スタッフがインタビューさせていただき、アーティストへ理解いただけるようお伝えしています。
よって、「まるで、〇〇ちゃんと一緒にいるような気持で制作しています!」と、アーティストから声をかけられることもしばしばです。完成したペット肖像画作品に醸し出されるものはすべて、このような細やかさに裏打ちされているのです。
この油彩画「もじゃるまる君」は、原画をそのままペット肖像画製作所に展示させていただいています。
ビションフリーゼという犬種の希少性、また、ペット肖像画製作所より徒歩2分程度の距離にあるトリミングサロン「ドッグケアハウス元町」の看板犬ということもあり、面識ある方が多くいらっしゃるため、ペット肖像画の参考(見本)になる、といったお声も頂戴しています。
また、このドッグケアハウス元町には、ペット肖像画製作所のパンフレットも置かせていただいていますので、トリミング利用をされた方の中で、ご興味ある方はどうぞスタッフさんまでお尋ねくださいませ。
まずはパンフレットを、そしてこの完成事例を含め、ご覧いただいた後、ぜひペット肖像画製作所まで遊びにいらして下さい!
ペット肖像画製作所は元町商店街裏通り、クラフトマンシップストリート(霧笛楼さん斜め向かいのビル2階)にございます。
Googleマップ→
ドッグケアハウス元町からのトリミング帰りに、ワンちゃん連れでお越し下さる方も大変多くいらっしゃいます。お気軽にお立ち寄りいただき、このもじゃるまる君の作品も鑑賞なさってみて下さい。
担当スタッフ:K
ドッグケアハウス元町について
Dog Care House Motomachiさまは、横浜元町の河岸通りにあるトリミングサロンで、ほかにも犬の幼稚園および犬のトレーニング&ホテルも運営されています。
住所:〒231-0861 横浜市中区元町2-84 パサージュ元町3F
サイト:https://dog-care.jp/
【油彩画】ペット肖像画 完成写真ギャラリー
ペット肖像画情報
■画材/サイズ
油彩画/F0サイズ
■製作年
2019年
■在住
神奈川県横浜市
■ペットプロフィール
犬:ビションフリーゼ/もじゃるまる君♂
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