【水彩画】あふれる量感!サモエドの豆吉君を描いた大型犬の肖像画
今回は待ちに待った“大型犬”が主役モチーフとなる肖像画の完成事例をご紹介いたします。
ペット肖像画製作所では、さまざまな犬種、猫種(ときにウサギや小動物)のご依頼をいただきますが、過去にも少ないオーダーが“大型犬”のご依頼です。
大きいワンちゃんは、お散歩中にお立ち寄りいただきにくいのか、実はご用命いただく機会が少ないのです。
そのような中、モデルになるにも相応しい!そして愛らしい!!サモエド犬の肖像画オーダーを賜りました。
重量感がある大型犬の絵画は、犬種から来る迫力と豊かさを感じられます!
大型犬の重量感が画面いっぱいに広がる、見ごたえある完成事例をお楽しみください☆
【水彩画】ペット肖像画のご注文/大型犬の肖像画
今回ご依頼いただいたお客さまの“ウチの子”は、サモエドの豆吉くん。愛称「マメ」。
スタッフも「マメちゃん」と呼ばせていただいています。
お散歩しているだけでも注目の的になるサモエド犬。
生前は28kg(!)もあった立派なワンちゃんです。
飼い主さまの献身的なケアもあり、天寿を全う(まっとう)されて…12歳11ヶ月という長いあいだ、たくさんの人に癒やしを与え、笑顔にしてくれた豆吉くん。
ペット肖像画製作所とのご縁ある出逢いのエピソードも、飼い主さまから頂戴した文面でご紹介いたします。
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ペット肖像画製作所との出逢い
お客さま:
「もともとサモエドという犬種は知りませんでした。
小さい頃からの犬と暮らしたいという夢、また「白くて大きな犬が良いなぁ」という私の希望があり、実父が犬図鑑に載っていたサモエドという犬種を教えてくれました。
それがきっかけでサモエドについて調べ、この犬種(豆吉)を迎える事ができました。」
お客さま:
「豆吉は私が初めて一緒に暮らした犬なのでその当時は比較対象がいなかった訳ですが、現在一緒に暮らしている2代目のサモエド春吉と比べると真逆の性格や、それでいてそっくりな所もあったりと、なんだがとても面白いです。」
お客さま:
「ペット肖像画製作所は、豆吉と元町方面へ散歩に行った際にたまたま目に留まったポストカードが出会いです。」
お客さま:
「たぶん2014〜2015年ぐらいではないかと…。
柔らかく優しいダックスフントの色鉛筆画に心惹かれ、いつか豆吉の絵を描いて貰いたいな、と大事にそのポストカードを保管していました。」
ペット肖像画製作所で打ち合わせ
ポストカードを取っていただいてから約7年。
2022年にペット肖像画のご依頼をいただけたご縁に感謝しながら…今回は、絵柄にしたいお写真が明確に決まっている中でのお打ち合わせとなりました。
当製作所でポストカードを手に取られた7年前にはなかった、他画材の特色や雰囲気もお楽しみいただいた中で、最終的に水彩画の肖像画をお選びいただきました。
水彩は画材の発色が淡く、優しい印象の仕上がりになるのが魅力のひとつです。
お客さま:
「豆吉は兎に角、食に対して真摯。
ご飯を食べなかった事は本当に体調を崩した時の数回しかありませんでした。
オヤツも大好き、果物も大好き、待っている間はヨダレが滝のようでした。」
お客さま:
「遊ぶのももちろん大好きで、一番はやっぱり雪遊び。
雪を見た時の喜びようは見ている私達を幸せにしてくれる程でした。」
お客さま:
「この写真は豆吉が散歩で大好きなボール遊びをした最後の写真です。
この写真を撮って遊びを再開した直後に突然倒れ、その後一週間も経たずに旅立ちました。」
お客さま:
「写真を撮った当日は雨上がりで汚れ防止のTシャツを着せて、足首も舐めていたので防止するためにリストバンドをしていました。
写真と違って絵ならば、この最後の可愛い笑顔の豆吉を、彼が嫌いなTシャツを脱がせ、リストバンドも取った姿にしてあげられると思い選びました。」
「お洋服着用→服を脱がせて裸の毛並みを描く」というご希望をいただいた中で、水彩画のアーティストはアレンジを得意とする方でもあります。
毛並みがゴージャスな豆吉くん。
打ち合わせ当日には、隠れている胸元(立派な胸毛)の参考写真を含め、たくさんのお写真をCDに焼いてご持参くださいました。
それでは、豆吉くんのキャラクターやエピソードをもとに完成した絵柄をご高覧ください♪
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【水彩画】ペット肖像画の完成
額装前、できたてホヤホヤの原画★
お客さま:
「性格は基本、穏やかでフレンドリー。犬も人も大好き。でも、しつこくされるのは大嫌い、嫌な事は嫌!とはっきり態度で示すタイプでした。
点耳薬をさすのも一苦労…。」
お客さま:
「豆吉は少しタレ目で、
マズルは丸みがあり、本当にサモエドスマイルが良く似合う、器量好しな子でした。
毛吹きも抜群で、歳を重ねる毎に良くなるようでした。」
「モナリザ・スマイル」ならぬ『サモエド・スマイル』を発揮する豆吉くん。
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アーティストからのメッセージ
この豆吉くんは…本当にお顔立ちが愛らしい子でした。
特にタレ目が可愛くって…!
こちらも微笑んでしまうような表情で始終癒やされながら描きました。
瑞々しく、しっとりとした絵の具が透明水彩です。
柔らかい質感が魅力の絵の具ですが、重ね塗りしたところで物理的な“絵の具の厚み”は出せない画材でもあります。
今作の透明水彩画法では、“画用紙の白”を活かして描くのですが、塗りこまないと“毛”の印象が出てくれません。
ですので、支持体の画用紙の「白=余白」を白い毛に見立てながらも、白やアイボリー系の色絵の具で毛を薄く重ね、塗っていきます。
透明水彩絵の具は白色の絵の具を塗っても、画用紙の白に染みこみ馴染んでしまいますので、目をこらさなければ「白色絵の具」の部分がわからないほどですが…実際は“紙面”感が出ないように、絵の毛の部分はかなり描き込んでいます。
“動物の毛”とわかるよう、毛の流れを見せるために、うっすら陰影をつけていくのですが、これも影や線を濃く描き入れ過ぎると「白い毛の印象」がなくなって濁った印象を与えてしまいます。
空気を含んだ毛並みを、明るくも、立体的に見える陽明暗の加減に配慮します。
どの画家さんも、白色の子を描くのは腕がなるモチーフだと思いますが、私も奮闘させていただきました!
途中、実際の豆吉くんがどうだったのかというインタビューも取っていただき、生前の印象に近づけられるよう、毛流れやつま先、耳の中の色味など細かい調整もさせていただきました。
真っ白で大変きれいな毛を持つ子だったので、ふわふわ〜っとした、豊かな毛の印象を感じられるよう、頂いた豆吉ちゃんの資料を見比べました。
お洋服を脱がせた上で鑑賞者が絵(豆吉くん)をこの角度から見た場合に…どこまで毛が広がっているのかを想像しながら仕上げていきました。
エピソードからもご家族の深い思い入れを感じるご依頼でもあり、描き手としてもかなり情熱が入ってしまった一作です(笑)。
「サモエド」という犬種自体も画家人生では初のモチーフでしたので、そういった意味でも心に残ります。
ご家族にも追加写真を頂戴するなどご協力をいただき奮闘しながら描きあげた、まさに共作!気に入っていただけたら、こちらも嬉しいです。
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作品完成後にいただいたお客さまの声
はじめ幾つか実際の豆と相違がある箇所があったのですが、すべてに真摯に対応していただきました。
2回目に出来上がってきた時は本当に、ただただそこに豆吉がいて涙がでました。
それから額装について、凄く満足しています。
どれかひとつでも違うものを選んでいたら今とは全く違う印象になっていたでしょうし、額装自体決して安いものではないので後悔が無いように時間を掛けて選ばせていただきました。
選んだフレームが最近追加されたものだったりと、タイミング的にも良かったです。
額装について(担当スタッフより)
水彩ならでは四面の端部の色彩のぼかし…を見せるために、紙の余白を残して額装されることをおすすめしました。
ご依頼いただいたサイズはA3ですが、マットを当てる位置によりサイズ感を一層大きく見せることが出来ます。
奥行きのある「マット」に、おしゃれな「刃先(はさき)」も添えて、豆吉くんの体躯を彷彿とさせるような、見栄えある見事な額装を厳選いただきました。
より詳しい額装ページもフジムラコンテンポラリーアートにありますのでご覧下さい。
作品完成後にいただいたお犬さまの声
豆吉くん:
「どうせなら、絵の中でもオヤツ食べさせて欲しかったんでし。」
春吉くん:
「おこずかい貯めて、ボクの絵も描いて貰ってでしよ?」
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担当スタッフからのメッセージ
まだ『ペット肖像画製作所』という名もない頃の、7年も前の初期のポストカードをご持参されていただいたオーダーです。
時を経てつながったご縁に感激した御用命でした。
はじめて迎え入れたワンちゃんという存在はとても大きいもので、当時失った悲しみや寂しさは計り知れなかったことと思います。
ご契約時、お打ち合わせ前後、完成後…ともにマメちゃんについて思い出話を伺い、時間を重ねるたび、マメちゃんがご家族に遺した温度のようなものを感じて、どれほどの存在だったのかと考えます。
(中央の豆吉くんはお写真です)
こちらはマメちゃんが亡くなられた後に、飼い主さまが自作された「押し花」作品。
ご自身でこういった作品を手掛けられるお客さまであったからこそ、一枚の絵画に費やされる作家の時間や、その価値を見つめてくださったのだと感じ入ります。
作品の背景に関しては、メイン参考資料のお写真が曇天の日に撮影されたものだったため、全体の色彩や明暗を調整していただき、寂しげな印象にならないように留意いただきました。作家さんのあたたかい計らいを感じます。
マメちゃんが遊んでいた芝生に、秋の花である『皇帝ダリア』が落ちていて…
マメちゃんに負けない大ぶりの華やかなお花で、さながら絵画でいう【象徴=シンボル】要素を感じるように描かれています。
絵画に入ったことでマメちゃんを想起するお花として刻まれました。
秋の風物詩としても華を添えてくれているところも見どころです。
実際、ボリュームのあるワンちゃんなので、量感を出すためにはA3でも収まりきらないところなのですが、額装が良い働きをしてくれました。
マメちゃんの印象を損なわず、ゴージャスさもあり、ご自宅の雰囲気にも合うものをとお選びいただいた額装も、すばらしい仕上がりだったと思います!
平面の紙の中にきちんと“角度”が感じられるよう、再現されているところからも作家さんの画力を感じられます。
飼い主さまが上から見つめ、“対話”しているような様子にも見えます。
マメちゃんのさまざまなグッズを作られている中、このような絵画のオーダーは初めてと仰っていましたが、こちらの解説すべてを拾って、絵画への理解を深めていただいた上で、ご自身の想像力を活かされた肖像画、そして“物語画”にも仕上がりました。
アーティストはじめスタッフも、サモエドという美しい犬種の特徴や豊かさなど絵画制作を通して学ばせていただきながら生み出した作品です。
今後も横浜元町をお散歩コースにしていただき、「犬にやさしい街、元町」の魅力をお伝えしながら、動物愛を高めあっていけたら幸いです。
豆吉くんの後を引き継いでインスタで活躍中です(@mamohu_mohu)
マメちゃんで叶わなかった分も、今いるハルちゃん(春吉くん)の成長記録を見守っていけたらと思います!
今後もご家族皆様で遊びにいらしてください。
ありがとうございました。
サモエドの豆吉くんは、今秋のスペシャルイベント案内ハガキ(表面)モチーフでも活躍中。
ペット肖像画製作所では、新アーティスト:GEN先生による豆吉くんの油彩画を公開しています!
異なる画風の豆吉くん作品をイベント期間中にぜひご覧ください♪
担当スタッフ:H
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【水彩画】ペット肖像画 完成写真ギャラリー
ペット肖像画情報
■画材/サイズ
水彩画/A3サイズ
■製作年
2022年
■在住
神奈川県大和市
■ペットプロフィール
犬:サモエド/豆吉君♂(享年12歳11ヶ月)
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